【鎧】
端午の節句のお飾りの中心になるものです。大鎧という平安、鎌倉時代の大将の鎧を模したものが多く、壮麗で、実戦に用いるというより威厳や存在感を示すための意味が大きいと考えられています。馬に乗ることを前提に、胴から下がる草摺(くさずり)部分が大きく馬上で安定が良いようにできています。また、全体に美しい縅(おどし)糸を編み、豪華な彫金が施されています。欧米でも、この時代の甲冑は世界で最も美しい武具として高い評価を受けています。
実戦向きの胴丸は、大鎧に対し草摺部分が小さくいくつかに分かれて動きやすくできており、全体に地味なものが多くなっています。
【兜】
最近は兜飾りが端午の節句のお飾りとしては、鎧や大将より多くなってきました。
細い鍬形や太い大鍬形、伊達政宗の月形のような変わり型もあって多種多様です。
【大将】
愛知県、岐阜県は大将人形の主要産地です。昭和 40年ころから子供顔の大将が盛んに作られ、大将といえば「子供大将」を指すことも多くなりました。
【弓太刀】
五月人形に欠かせない脇飾りの一つで、中部地区は弓太刀の産地でもあります。
日本刀の産地、関市を擁しさまざまな弓太刀が作られています。
【陣屋提灯】
岐阜県は陣屋提灯の主な産地です。岐阜は岐阜提灯で名高く、多くの陣屋提灯が作られ、家紋も入り重厚な端午の節句のお飾りには必需品です。
【粽揃(ちまきそろい)】
三方揃、八足揃ともいう「瓶子」「柏餅」「ちまき」をのせるお飾りで、愛知県、岐阜県は主な産地です。檜や杉の三宝に紙や絹でこしらえたお餅や菖蒲飾りが飾られます。
男児の健やかな成長を祈る節句飾りへのお供えで、お祝いのときには本物のちまきや柏餅を供えてください。
【飾り馬】
愛知県は飾り馬の主な産地です。古来、乗馬は武士の必須科目でお節句には必ず飾り馬が飾られました。廉価なものは樹脂で型をとりますが、桐塑(とうそ)という桐の木粉を練ったもので型をとったものもあります。
表面をちりめん布で貼り仕上げたもの、和紙で毛並みを表現したもの、胡粉で仕上げたものなどがあります。馬は生まれてすぐに立って歩くことから、丈夫に育つようにとの願いもこめられています。
【鯉のぼり】
愛知県、岐阜県は鯉のぼりの主要産地です。昭和三十年代にナイロン鯉が考案されて鯉のぼりは広く建てられるようになりました。
ナイロンやポリエステルなどいろいろな材質や模様彩りの製品が作られています。昔ながらの木綿の鯉も高級品として作られています。
【大幟、鍾馗旗】
大幟は武者幟ともよばれる6m〜数10mくらいの布に武者絵を描き、上部に家紋を染め入れた幟です。旧家では、親類縁者の方々から何本も贈られることがあります。武家の節句飾りとしては最も大切なもののひとつでした。鍾馗旗は3mから5mの鍾馗の姿を描いた旗です。
大幟、鍾馗旗とも、ナイロン製から手描きの木綿のものまで多くの種類があります。
愛知県は主要な産地です。
【金太郎、武者人形】
節句のお祝いとして親類知人から贈られる、主にケースに入ったお人形。
愛知県は主要な産地です。
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五月人形の生い立ちと発展
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五月人形の種類
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鎧甲の名称
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鎧甲のできるまで
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